用語名

VT法(Verbo-Tonal System)/言調聴覚論

VT法(Verbo-Tonal System)

用語詳細

VT 法はクロアチアのぺタル・ グベリナ(P. Guberina)を中心に提唱された「言調聴覚論」という言語理論に基づく音声指導法である。言調聴覚論は、人間の脳、聴覚が音声をどのように聴き取り、再生するかという聴覚の機能や法則性について述べている。言調聴覚論によれば、言語活動は文法などの形式的体系だけでなく、伝達の場面や状況を特徴づける言語外要素(身振りや表情、リズム、イントネーションなど)と相互に影響し合いながら成立する。
VT 法に基づく発音指導では、個々の調音法の指導を優先させるのではなく、調音活動に伴う音声的緊張性に注目し、言語音の音声的特徴と身体の動きとを関連づけて発音指導する。具体的には、リズム、イントネーションといったプロソディ要素を正しく習得させる(プロソディ能力)ための手段として身体リズム運動を活用して、学習者の意識を調音器官ではなく身体の動きに集中させて正しい発音を誘導する。

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