用語名

相/アスペクト(内的時間構造の表し分け)

そう/あすぺくと(ないてきじかんこうぞうのあらわしわけ)

用語詳細

一つの動作・行為を考えるとき、その動作・行為が、1)開始前か、2)開始したところか、3)最中なのか(=継続)、4)終了したところか、5)終了した後の状態か、など、どの段階にあるのかを示すために、言い分ける文法形式のことをアスペクトという。「相(そう)」ともいう。
「食べる」という動作・行為を考えると、1)開始前「食べるところだ」「食べかける」 2)開始したところ「食べはじめる」「食べだす」 3)最中「食べている」 4)終了「食べ終わった」 5)終了した後「食べたばかり」「食べてしまった」、などと言い分けることができる。
「食べる」の形は、この動き・動作の全段階を区切らずにひとまとめにして示しているので、「完成相」とも呼ばれる。「食べている」の形は、動き・動作を表す動態動詞では、その動作が始まって今も続いていることを示すので「継続相」とも呼ばれる。同じ「〜ている」の形で示されていても、「看板が出ている」「眼鏡をかけている」などは、「看板を出す」「眼鏡をかける」という動作をした結果の跡が残っている状態を示しているので「結果相」と呼ばれる。また、動作・変化を表す動詞がどの段階にあるかを示すために言い分けられるときに用いられる様々な語の形をアスペクト形式という。

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