用語名

J.カミンズ(Jim Cummins)

J.カミンズ(Jim Cummins)

用語詳細

カナダの言語学者でバイリンガルについての研究を行った。初期には、バイリンガリズムの分離基底言語能力モデル(SUP モデル:separate underlying proficiency model)を提唱、一個人の中で両言語のいずれかが優勢になれば、一方の言語の能力は低くなるとした。しかし、後に共有基底言語能力モデル(CUP モデル:common underlyingproficiency model)を提唱、表面的には別々の二言語であっても、基底部分では共有されるため、両言語が堪能なバイリンガルが存在するとした。この共有基底言語能力モデルに基づき、カミンズはスウェインと共に発達相互依存仮説を提唱。さらに言語能力を日常生活のコミュニケーションで必要な「生活言語能力(BICS)」と、教科学習に必要な「学習言語能力(CALP)」に分けて論じた。学習言語能力は場面から独立して用いられる、非コンテクスト化された言語で、生活言語能力より習得が難しく、時間もかかる。それまで生活言語能力しか習得していないことにより、学校教育の中で取り残されていた移民の児童たちの問題点を指摘したことは、社会に大きな影響を与えた。

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